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実は…他藩のやんごとなき とあるお人と自分とは、年格好のみならず、その風貌が非常によく似ているのだそうで。ここ最近の不穏な動きもあってのこと、その御方に何事かが降りかかろうとしている今、お主にも一肌脱いでもらうぞ、よしか?と。その配下としていつも世話になっている同心のゲンゾウの旦那…じゃあなく、いつぞやビビ姫がお忍びでご城下を徘徊(?)なさってた一件で、顔見知りになってた家老職のちくわのおっさん…もとえ、イガラムとかいう人から言われててサ。
『もしやして向こうの陣の者共に、
否応なくの拉致…いやさ、連れ去られてしまうやも知れぬ。』
この藩へと遣わされた顔触れは、腹に一物隠しておれるような老獪さなぞ まだまだ持てぬだろ、青々しい若造ばかりだから。これまでの様子から察しても、まさかに若様を暗殺したいとするほど、ひどく思い詰めてる危ない連中とも思えぬが。相手の思惑がいまだはっきり見えぬ以上、確定的な事は言えぬ。その分 危険な任ともなろうが、引き受けてくれるか?
『ああ、いいぞ。』
安請け合いをしたつもりはなかったが、一番に案じてたそのまんま、連れ去られてしまったのは、思わぬ急展開でありもして。ここで似せもんだとバレちゃあ、あらためて本物が狙われる。そのっくらいの道理はさすがに判るので、
“それに、あんな頼りない若様じゃあな。”
同い年くらいだそうだが、何とも子供っぽい風情がして、こんな目に遭わすのは気の毒だったし。いっそ俺の方が攫われてよかったと思うべきだよな…と、ルフィ親分に思われてちゃあ世話がない。(こらこら) そんなこんなの段取り通り、今のところは大人しく構えていた親分だったのだけれども、
『特に。この男には用心だ。』
この上等な衣装へ着替え終えたところで、イガラムさんがこそりと見せてくれたのは、1枚のふぉとぐらひ。ここからの話は、若様には聞かせたくなかったか、別の部屋へと案内されてってから持ち出されたもんで。そこに写っていたのは、特にごつい雰囲気も挑発的な感じもしない、行儀の善さそうな、するんとした顔の若い男だったが、
『こやつが…若様の藩の、城代家老の子息でな。』
ああ、確か若様にこの藩への遊学を薦めたとかいう。生真面目が過ぎて地味な奴かと思ったら、顎にナマズみたいな髭生やしてんのな。ちなみに、奉行所が発布する手配書の人相書は、いまだに手書きの姿絵だ。ふぉとぐらひなんてものは、まだまだ高価でそうそう誰でも撮れるもんじゃあないんで、犯罪しでかすような連中にそんな用意なんてない。何かのおりに集合で取ったのがあれば御の字ってくらいの話で。逆に、よっぽどの札つきで、大きな組織を率いてるような奴なら奴で、そういう贅沢が出来る蓄えくらいはあるかもしれないが、足がつくのが判ってるから、やっぱりそんな酔狂なもの撮ってたりはしない訳で。一面識もない相手でも、こうして彼奴だと示せる利点になってしまったのは、こういう特殊な層でのいざこざだったからという、特別な事態だったからこそで。
『ただ偏った思想に燃えてるってだけじゃあなく、すこぶるつきに切れ者だ。』
『…切れ者?』
ああ、油断も隙もあったもんじゃあないらしくてな。頭の回転も早いし、観察力も鋭いに違いない。若様とも懇意にしていた方じゃああるが、こんな事態を招いている今となっては、どこまで“親しく”接していたのやら怪しいもの。だからこそ、こうまで似ているお主を偽物と簡単に見極められるとも思えんのだが…と、警戒せよとの言葉を重ねる。頼りにしつつも、だからと言って若様が無事ならルフィの方はどうなってもいいという訳じゃあないと、非情に成り切れないそんなところが、人性深く豊かなご城主様が、このイガラム氏を随分と長い間この藩の家老職に置いている理由なのかもと思わせもして。そんなご家老殿が注意を寄越したその黒幕ご本人が、今の今、すぐ傍らと言っていいほど同じ空間にいる。
「…。」
黒幕なりゃこそ慎重になりもしようと、ルフィであれ、気持ちのどこかでそうと思っていた節があったようで。それが まさか、こうまで前触れなしに直接顔を合わせに来ようとはと、ちょっぴり意表を衝かれたことが、これが若様であれば…そんなまさかという衝撃に遇ってのこと、口を重くしたよに見えでもしたか、
「このような仕打ちに遭わせてしまいましたこと。まずはお詫び申し上げます。」
主人への礼を尽くさんとでも言いたいか。襖こと取り払われたが、それでも敷居の向こうという隣りの間から。四角く座したそのまま、膝へ手を置き、深々と頭を下げて見せたルッチとやらで。わざとらしい感情を滲ませての恐縮の態ではないところが、却って誠実そうな、凛々しき志に燃える士という風情ではあるものの、
“…随分と冷たい眸ぇしてやがんのな。”
ここまでに接して来た若い藩士たちは、まだまだ青いがため…いよいよの実行という最中だというのに、盛り上がった熱意への自制が利かぬか、どこか焦れったげなお顔や態度を隠し切れてなかったりするのにね。この男だけは、ともすれば他人事への単なる指南役ででもあるかのように、落ち着き払って冷静に、いやいや泰然としているのが、親分には何だか気になる。元はと言えば、彼が若い衆を相手に説いて回ったのではなかったか? 今の藩主のやり方では甘いとかどうとか、若い連中の向上心をくすぐり、盛り上がるよう焚きつけたのではなかったか?
“説き伏せて味方につけたら、今度は統制ってことなんだろか。”
熱血の持続は結構大変だからと、今はその時にあらずとばかり、意識して冷静になっているだけだろか。あんまりそういう分析とか解析なんてものは得意じゃない親分だったが、こたびの次第のあらすじを前以て聞いていたせいだろか、相手の顔触れへの妙な先入観があったようで。う〜むと考え込んでたという無意識の下、いくら何でも ちと窮屈な格好だったのへ、体の方が我慢ならなくなったのか。それとも、無防備にも程がある体勢でいることへの警戒心が働いたからか。そちらは足首をまとめて括ってあった足元を、腹へと引き寄せ、よいせと布団の上にて身を起こしている。足元にしても さほどぎゅうぎゅうに結わえられちゃあいなかったけれど、
「若様?」
とんでもない仕打ちに遭い、しかも慣れないなんて級じゃあない、縛り付けられるだなんて生まれて初めての体験だろに。それは手際のいい身の使いようにて、ひょいと身を起こせたルフィの物慣れように、ふと、ルッチとやらの眉が寄る。驚きつつも随分と冷静な態度だと、親分が感じていたのと丁度同じような疑問をふと感じてしまったらしく。しかも…何と自然な体の使いようであったことか。器用か不器用かというのとは次元が違う話として、藩主の跡取りともなれば、身の回りの何をするにも補佐がいて当然。食事にも着替えにもその道の器用な者がつき、煩わせることのないようにと助力をして差し上げるのが通例で。豊かな藩ほどその手のかけられようも広範だったりし。こちらの場合、まさかに立って歩くのへまで補佐が要るような若様じゃあなかったが、少なくとも尋常ではない状態に置かれているのだ、助け起こせと命じるか、どうにもならぬと駄々をこねてのじたばたするか。作法としての身ごなし云々の枠から外れまくった扱いをされているのだから、それへと器用な応対を見せられるのは いっそ不自然が過ぎやしないかと、
「…。」
不審に感じれば即確かめるのが、賢くも用心深い者の合理の基本。何しろ肝心要の人質なだけに、どうでもいいことと捨て置くわけにはいかなかったらしく。ざっと勢いよく立ち上がるとそのまま、周囲に居合わせた仲間内だろう藩士らが、何だ何だとギョッとするのも委細かまわず、きびきびとした動作にて、ルフィのすぐ間際までと歩み寄り、腕が使えぬ相手の顎へと手をかける。
「ルッチ様?」
「いかがなされた。」
人質とはいえ、我らが君主のご子息へ。そのような乱暴はいけないのではとのたじろぎやら非難やらを含ませた気配が立つ中で、
「これはこれは。どうやらこのお方、我らが若様の影武者であるらしい。」
「な…っ。」
小さなあごを押さえたまま、その同じ手の親指を頬に添わせて上へと延ばすと、目の縁をぐいと擦って見せる。すると…肌色に塗っていた どうらんの下から古い傷が現れたから、
「ややや、これはっ!」
「一体、何奴っ。」
「そ、そういえば、このご城下には若様に似た目明かしがいると、藩邸の女房どもが騒いでなかったか?」
ざわめき立った周囲には、当然のことながら、
「ルッチ殿、このような用意があったということは。」
「ああ。どうやらこの地でのお目付け役らに、薄々感づかれていたらしい。」
そういう道理もすぐさま飲み込めたらしく。黒幕殿もまた、うんうんと大きく頷いて見せたものの。
「とはいえ、そうそう慌てることもありません。」
周囲の動揺を力強く押さえ込むよに、胴の太いしっかりした声で、そんなことをば言い切った彼でもあって。
「ですが…。」
言わば“謀反”を構えた身。しかも他所の藩でという面倒な企みだ。
「内々に済まされず、幕府の目付にでも知られれば。」
「そう。そこへと付け込めばいいだけのことですよ。」
余計なことを持ち出すなと脅かすように叱咤するのじゃあなく、むしろ“良く出来ました”と言いたげな凛然とした語調になって、
「この者は若様じゃあないが、では誰なのでしょうね。」
くくと、目許を細めてほくそ笑む。
「偽なら本物になってもらうまでです。」
「…ルッチ様?」
一体何を言い出すのかと、ルフィのみならず周囲の面々も困惑に包まれての呆然としてしまう中、
「よろしいか?
万が一、若様が無頼に攫われての命を落としたならば、
当地のお目付役クロッカス老の落ち度となり、どうあっても責任を取らされよう。
藩での混乱の元にも成りかねぬからと、
今彼の手元にいる“偽者”を仕立てて澄ましていやるのだと、
そうと持ってゆく手もあるということだ。」
「…そ、それは。」
立て板に水とはまさにこのこと。準備されてあったかのように滔々と、淀みなく語られた策とやらは、だが、藩士の皆へはなかなか飲み込めぬことであったようで。
「何か不都合でも?」
ぎろりと睨めつける眼差しの威圧に押されつつも、
「だ、だが、その理屈を立ちあげるとしても。」
何とか反駁を述べた者があり、
「では、その者を“本物の若様”とし、我らの楯にするということか?」
「いかにも。」
「だが…。」
今のところは黙って話を聞き、成り行きを見守っている感の影武者殿ではあるが、
「そのような策に、組み込まれてくれようか。」
相手方の駒であるなら、こっちへ組み込まれることなぞ善しとしなかろうことは明白で。なのに楯になぞ出来るものかと、黒幕殿の企みへと随分と歩み寄っての、だが、それでも懸念ありと案じた彼へは、
「ああ、そこだがね。口を利けなくしてしまえばいい。」
「…っ!」
口元を縫い止めろだの、薬で喉を焼けというのでもない、もっと冷ややかなことをその鋭利な目許が物語る。
「ま、まさか、殺せと? 殺(あや)めろというのですか?」
無辜の少年…とまではいえぬ、こちらの策謀を暴こうとした手の者、岡っ引きではあるけれど。
「なに。我らが手を下したことまでも晒すことはありません。
街角へでも放置しの、
後は本物が殺されたので偽の若様を仕立てたという風聞を流し、
向こうへの重圧とすればいい。」
こうまで似ておいでなのだから、誰もがすんなりと信じてくれる風聞流言となる筈ですよと。冷酷なことを楽しげに、薄ら笑いをしつつ口にする彼であることへは、
「…そんな。」
周囲の者らも さすがにそこまで冷酷にはなれないか、困惑をますます強めてしまうばかりであり。されど、そんな気配へもこちらの男の様子は落ち着いたもの。呆れるなり怒り出すなりすることもなく、
「勿論、そのような残酷な仕置きでもって、あなた方の手を汚させたりしません。」
舞踏の心得でもあるものか、腰をピンと立てての保ったままという真っ直ぐに、スッと音もなく立ち上がったルッチとやら。その腰に差していた太刀の柄へと手をやって、眼下に獲物を見下ろすと、そのまま眇めた眼差しをますますのこと鋭く尖らせてゆく。彼の周囲を取り巻く気配がぐんぐんと引き絞られて、それが冷ややかな殺気へと転換してゆく様は、さすがに周囲の面々へも届いているようで。
「〜〜〜。」
急なこととて、だが、制止は出来ぬのか。彼らもまた平和穏当な世に生まれ育った身、為す術なく、だが、凄惨な事態の傍らに居合わせるのは辛いらしく。それぞれが表情をこわばらせ、中には顔を背けている者もいる中へ、
「どこまで悪知恵が回る奴なんだろな。」
そんな声が、それもあっけらかんとした調子にて立って。え?と、緊迫した空気に最もそぐわぬ調子の声を、何だなんだと探した面々へ、
「確かに俺はあんたらの若様じゃねぇさ。
だがな、身代わりを頼まれたのは、ただ似てたからってだけじゃあないんだ。」
腕足は封じられての不自由なまま、だが、表情はいたって強気な笑顔でさえあるその人は、ちょっと前まで皆して若様だと思い込んでた少年で。話はちゃんと聞いてただろに、しかも、太刀の柄に手をかけてる存在のすぐ真横にいるというのに、何でまたこうまで落ち着き払っているものか。気づいてないのかと危ぶんでおれば、
「喩えばさ、こんなことも出来るから。」
そうと言ったのとほぼ同時、彼の頭上に銀の光が閃いた。ルッチとやらは口先だけの頭でっかちではなかったらしく、刀の腕もなかなかのそれ。特に抜き打ちの素早さは、野生の豹の如くと常々比喩されてもおり、無駄口たたいたそれが引き金になってのこと、一刀の下に露と消えたかと、やはり揃って背条を凍らせた若い藩士の面々だったが。
「不意打ちが好きなようだが、気が短いんだか、それとも…卑怯上等のクチか?」
へへっという軽快な笑いを含んだ声がする。確かに逃れようのない素早さの太刀筋が宙を裂いたと思ったし、少年の側はその身を文字通り縛られており。これでどうやって避けられるのだと、だからこそ、皆が絶望しての観念したのに。当の本人はといえば、
「こっちだ、こっち。」
その上へと据えられていた布団の上から随分と離れた、隣りの間の濡れ縁に間近いあたりへまで一気に移動しており。
「足首のスナップ、か。」
「そういうこと。」
依然としてぐるぐる巻になっていた身、だが、濡れた犬が毛並みから飛沫を払うよに、その身をぶるるんと強く揺すぶると、どういうことか、その身が本当に細く絞られ、そうして出来た隙間によって、縄が輪のまま ごそりと足元へ落ちてしまう。足首をまとめられ、正座に近い座りようをしていたところから、爪先を引いてのかかとを立てると、両の足首そこだけをぐんっと反発させてのこっちへ逃れたルフィだったらしく。
「そうか。お主“悪魔の実”の能力者か。」
「そういうこった。」
にんvvと、それは楽しげに微笑ったところへ、
「いい気なものよ。」
ここに来てやっと、その声へ感情が滲み始めたらしい黒幕の青年。きりりと凛然としてばかりだった顔容へ、怖いくらいの迫力が少しずつ差し始め、
「この藩は、そういった身の者も容認されているようだが。」
「? ああ。十分変わり者じゃああるらしいけど、だからどうしたで済んでるぜ?」
こらこら、そんな端的な物言いで返しても…と。案じたのはどうやら筆者だけならしく、見回せば周囲の皆様の空気も重い。…と、
「我が藩はの、土地が痩せているその上、気候が不安定なので、十年単位ではあるが飢饉の年が避けられぬ。」
そんな風に、語り始めた者がいる。その手へ太刀を握ったままなルッチとやらで、
「その飢饉の年に、代わりのように横行するのが“悪魔の実”だ。」
礼金もたんまりついてる代物だというから、得体の知れぬ、素性も怪しい学者らの仕業という説もあるそれだが、そんなことどうだっていいと。飢えた者らはつい手を出してしまい、美味くもないそれを喰ろうてしまう。農民だけじゃあなくの、武家までもな。そうと訥々と紡がれた言いようへ、
「ルッチ様っ。」
「お父上は、
配下の者らへ先に禄を分けておしまいになられたから、そのような…っ。」
周囲の者らが口を挟んだところを見ると。
「お前も、能力者、なのか?」
訊いたその途端、ふっと。室内の空気が重くなり、
「今世の藩主様は、能力者への差別を解こうとなさっておられるがな。
それでも周囲に偏見の種は尽きず、結果として、能力者は要職には就けぬ。
一時の欲に負けたものとされ、真っ当なことを言っても取り合ってもらえぬ。」
淡々とした言いようだったが、それでも随分と辛酸を舐めたのだろう。そして周囲もそれを知りつつそれでも彼を慕ってついて来ているに違いなく、我がことのように、唇咬んで…その独白のむごさへ耐えており。
「そんな馬鹿げたところごと、一掃して変換せねば、我らが藩に繁栄はないっ。」
一喝と共にぶんっと鋭く振られた太刀筋が、彼の気性の真の激しさを表しているようで、だが、
「そっちにそんな事情があったとは初耳だが、そんでも悪さは見逃せねぇ。」
微妙に動きにくい大層な衣装の袖を、細い肩までむいとめくって。あらわになった二の腕へぐっと、力込めてのこちらも真剣な親分であり。素手でもかまわないと、意気揚々として相対していた二人だったが、
「…っ!」
「…くっ!」
身体能力がずば抜けているのも、何の実だかかの影響か。思ってた予測値よりも深めに飛び込んで来た切っ先に、あわわと身をそらしたルフィであり、しかもしかも、日頃は着物の尻っぱしょりという軽快な格好なのが、今は袴なんぞを着ているのがやはり邪魔。早速にもかかとで踏みかけ、畳のうえだということもあっての、ずるりんと滑りかかって早々と危機に陥ったものの、
「ちょーっと待ったぁ!!」
無情にも振り下ろされた刃を、重々しいぎゃりんという音と共に力強く弾いて見せて。一体どこから現れたやら、見慣れた墨染めの衣紋をまとった存在が。凶刃と親分の狭間へと見事な間合いですべり込む。
「…ゾロ? 今どっから沸いて出た?」
「だあ、そんな細けぇこたぁ、後だ後っ。」
すんでのところでこっちの太刀を楯代わりにかざしての、結構な威力の太刀筋を繰り出した相手と真っ向から睨み合い、文字通りそれどころじゃないらしい坊様が。それでも誰かさんの危機を救えたのは、十分満足した結果になったと。その分厚い胸を撫で下ろしていたりする。
“あんの くまのヤロ、有無をも言わさず人を“飛ばす”んじゃねっての。”
おやおや。こうまでの絶妙な間合いへ放り込んでくれたんだから、まずは“ありがとう”じゃあないの?(笑)
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*しまった、ルッチだったねぇと、(Hさんありがとう)
大慌てしたのはここだけの話です。
先の段で妙な当て字になってるのは見逃してください。
お待たせしました、やっとのことで事態も動きましたよ。
こういう下地や背景あっての企みは、そこまでの地ならしが面倒ですが、
お話の厚み作りには必要なことですんですいません。

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